第19回全国生涯学習フェスティバル「まなびピア岡山2007」(文部科学省主催)

「まなびピア岡山2007」の中で心に響いた作品をご紹介致します。
最優秀賞
● 文部科学大臣奨励賞
父の「ばんざい!」
竹内 昌彦(たけうち まさひこ)(62歳 ) 岡山県岡山市
 終戦の年に生まれた私は、戦後の混乱の中で肺炎になり、網膜剥離をおこして8歳のとき失明した。そんな私に、父は丈夫な体と明るい心を育てようと、祭りや博覧会など人の集まるところには必ず連れ出し、何にでも触らせ、馬や象にも乗せてくれた。本を借りてきて読み聞かせ、日曜日には水泳や山登りで私を鍛えた。
 そのおかげで、私は大きな体に成長し、昭和39年に行われた東京オリンピックの後のパラリンピックに、岡山県代表の選手として出場することになった。岡山駅を出発するとき、大勢の見送りの人が集まった。その中に父もいたが、無口な父は何も言わなかった。ところがいよいよ列車が動き出したとき、「竹内昌彦、ばんざ~い!」という父の大きな声が響きわたり、右へ左へ広がっていった。その叫びの奥に、重い障害を負ったわが子を育てあげた父の誇りと喜びと勝利宣言の思いがあることを知って、私はこれに笑顔で応えることができず、下を向いて涙をこらえるのがやっとだった。
 あれから40年余り、いくつもの困難にぶつかったが、そのつど、忘れることのない、あの父の「ばんざい」の声が、私を支え続けてくれたのである。

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